動物福祉を意識して、羊の去勢や不要な断尾などをせず、生きたままの姿で長生きする様に飼育しています。
生まれたばかりの仔羊がお風呂に入っています。出産して最初の2時間が生死を分けます。冬の寒い時期の出産では、低体温症で死ぬ仔羊が多いので、私も1か月は、朝・昼・晩ずっと牧場で緊張と感動が入り混じった気持ちで働いています。獣医さんや同業者の先輩に聞いたり、ネットや本で調べて勉強したり、この4年間で羊の事がかなり分かってきました。救える命もずいぶんと増えました。
と殺されるオスは、ほほ100%去勢され羊肉になります。生まれてすぐ性器(睾丸)に小さい輪ゴムをつけて切断します。当牧場には、「ちんちん」という種オスがおりますが、名前の由来が、この輪ゴムをつけたら、うずくまり、泣いていたいので、慌ててカッターナイフで切ったら、元気になり、今では100キロを超える正オスとして活躍しています。これ以来、私たちはやっていません。また、断尾や角切りもせずに、生まれたままの体の機能を活かす飼育に心掛けています。毛刈りや爪切りなど衛生管理を行い、畜舎を清潔に保てるように、堆肥場も新たに設け、重機で糞わらの掃除も小まめに行い、半年放牧、半年畜舎飼いの一年を送っています。生後間もないミルクしか飲んでいない仔羊は、売りません。大事にして、人間で言うと100歳(羊は10歳)まで長生きしてもらいたいです。
自分でやってみると、想像以上に農業とはお金と手間と時間がかかる大変な仕事でした。なかでも、羊に与える飼料は、スーパーには売っていない物ばかり(笑)で、揃えるのも大変です。自分が食べたい羊肉やチーズだから、羊に与える餌も自分で納得したいです。だって、北海道産の牛乳って言っても、餌がアメリカ産コーンなら、それって国産?って思いますよね。そこで、今年からはさらに餌の地元率を上げる為に、牧草を生産し、小麦を撒き、米を与えることで、外国産の飼料を10%以下まで下げられる取り組みを行っています。また、借金が増えそうです。(笑)
私の人生の約9割は一般消費者でした。でも、こうして羊肉や羊乳の生産者に成って思うことは、自分が心から食べたいと思う様な育て方にすることです。どこ産の餌か?、動物を薬漬けにしていないか?、動物福祉を重視しているか? 経済を優先させると成長ホルモン剤や抗生物質で解決したり、また海外の穀物飼料を与えていては、北海道産って言えるの?って、一消費者として疑問に思います。そんな農産物、自分が食べたくありません。こうした哲学が最も大事で、私達が食べたいと思う羊肉を作り、販売しています。
また、ひつじ丸ごと一頭分の羊肉は、6つの部位が出来ます。それぞれ風味が違いますので、色々な部位を無駄なく食べて頂きたいです。その為に各部位に適したお料理方法を商品に表示しています。 頂く命を無駄なく大切にしたいと願っております。
石狩ひつじ牧場 山本 知史
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