日本屈指の豪雪地帯、秋田県横手市。冷涼な気候と大量の雪解け水を生かし、おもに春菊とほうれん草、ネギを生産しています。
代表の高橋はとにかく好奇心旺盛。古い慣習にとらわれず、新しいことに次々挑戦しています。最近は農機具改良のため3Dプリンターを導入。農家なのにCADを勉強中です!
過疎化が進む地元で新規就農者の育成にも力を入れています。
産地である秋田県横手市は、四方を山に囲まれた日本屈指の豪雪地帯です。
冬はハウスが潰れそうになるほどの積雪があり、農業をできる時期もほかの地域に比べると圧倒的に少ない。なぜこんなところで農業を続けるのか?
毎年大量の雪が降り、春に一気に解ける。大量の雪解け水が一気に土に浸みこみ、毎年土壌がリセットされる。フレッシュな土から、生命力の強い野菜が生まれる。
また、大量の水が一気に土に浸みこむことで、野菜の根を荒らす「線虫」は窒息死してしまいます。かわいそうに聞こえるかもしれませんが、この雪解け水がない地域では殺虫剤を使用して駆除することもあります。
豪雪地帯ならではの人の手を加えない自然の原理であり、私たちがより安全な野菜を生産できる仕組みでもあります。
このように、毎年の豪雪は、この土地の農家だけが与えられる特権なのです。
横手市といえば「かまくらまつり」。それぞれのかまくらの中には神棚をもうけ、「水神様」を祀ります。古くから私たちにとって雪と雪解け水は「天の恵み」です。
春菊やほうれん草などの葉物野菜は虫がつきやすく劣化も早いことから、肥料や農薬に頼りがちな作物です。
春菊栽培の場合、一般的にハウス1棟あたり15万円の肥料代がかかると言われています。当農園でかかる肥料代は1棟あたり、なんと2,000円!
これには2つの理由があります。
【理由①】
1つ目は、化学肥料を使用しないこと。バランスが良く、分解も早い「鶏糞」だけを使っています。
化学肥料を使用した葉物野菜はどうしてもエグみが出てしまいがち。植物が本来持つ自然なおいしさを妨げない、有機肥料だけを使用しています。
安心安全であることに自信を持って出荷し、お客様に食べていただくことが農家の使命だと考えています。
【理由②】
地域での農業振興のため。秋田県は年々過疎化が進み、古くから地域経済を支えてきた農業従事者も激減しています。
地元で就農者を増やすためには、きちんと食べていける農業の形を構築しなくてはいけない。常識にとらわれずにシビアにコストを計算し、次世代も続けられる農業経営を実践・継承しています。
マルトモ春菊の特徴は、「茎の細さと柔らかさ、嫌みなく優しく香る風味」です。
使用している鶏糞は養分のバランスに優れた有機肥料ですが、効果が継続しにくいなど短所もあります。春菊の株が弱って倒れ、土に触れてしまうと、病気や痛みの原因になります。
その有機肥料の弱点をカバーするために、私たちは化学肥料を使用するのではなく、育て方を工夫しています。
あえて春菊の株同士が密着するように植え、お互いを支え合って倒れないように育てていきます。これこそ代表の高橋が試行錯誤の末にたどり着いたワザ。
そうして栽培することで、化学肥料なしでもまっすぐな春菊が育ちます。
こうして育った春菊は茎が細く柔らかいのが特徴。みんなで支え合って育つので、1本1本が太く丈夫である必要がないのです。
これは食べたときにわかります。「筋っぽさやアクが少なく、春菊本来のさわやかな香りだけがする」それがマルトモ春菊です。
・春菊嫌いの方
・葉物野菜が苦手なお子様
などなど、ぜひマルトモ春菊を召し上がっていただき、春菊本来のおいしさを知っていただきたいです。
そんな春菊は、料亭「東京 芝 とうふ屋うかい」で使っていただいています。
日本料理の世界では春菊の茎は捨てるのが常識だそうですが、「茎までおいしい春菊に初めて出会った!」と太鼓判をいただいています。
また、地元秋田県羽後町のお蕎麦屋さん「彦三」ではかき揚げに使用されています。
羽後町は古くから西馬音内そばが有名で、地元の方と観光客が連日行列を作っています。
そこで食べられるマルトモ春菊のかき揚げ。お客さんの7割がご注文される人気メニューだそうで、「かき揚げだけお替りしたい!」というお客様が多く「かき揚げのお替り」をメニューに加えたとのこと。ありがたい限りです。
柔らかく優しい風味が特徴なので、「揚げ物や煮込みにすると風味が飛んでしまうのでは?」と思われがち。不思議なもので、そういった料理法ではむしろ凝縮された香りを発揮します。
代表高橋のおすすめは「すき焼き」。甘辛いタレに負けず口に入れた瞬間に「ふわぁ~」っと香る春菊には、いまでも食べるたびに驚かされます。
ぜひお試しください!
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